新宿区|中古マンション・戸建・土地の価格推移【成約データ】

「新宿区の不動産は今どう動いている?」

新宿区の直近3年(2022〜2024年)の成約データを基に、中古マンション/中古戸建/土地の市場動向を整理しました。
件数と価格の推移、面積や築年の変化から、足元の市況をデータで読み解きます。

この記事でわかること
  • 新宿区の中古マンション/中古戸建/土地 実勢価格
  • 新宿区の不動産価格の推移
  • データから見る新宿区の不動産市況の特徴
目次

新宿区の不動産価格は上がっている?(2022〜2024の総括)

物件種別平均成約価格推移(対前年比付)

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年度マンション(前年比)中古戸建(前年比)土地(前年比)
’24年6,998万円(+7%)9,754万円(+7%)12,731(+39%)
’23年6,483万円(+12%)9,088万円(+12%)9,137(-15%)
’22年5,758万円(+4%)8,100(+2%)10,653(+24%)
’24年/’22年+21%+20%+19%

マンション・一戸建・土地いずれの種別も価格が上昇。

2024年は3月に日銀がマイナス金利を解除したことで住宅ローンの変動金利も上昇に転じました。
どの程度影響があるか、様々な意見が出ましたが上昇傾向は継続されました。

土地の取引は件数が少なく、平均値にブレがありますが、現場の感覚としても上昇が続いているといえます。

新宿区内の公示地価の平均値も2年間で約20%上昇しました。概ね公的価格と同様の動きをしています。

新宿区の中古マンション相場と成約動向

成約件数・坪単価・平均価格の推移(’22→’24)

新宿区の中古マンションは、ここ3年間で安定的な成長を見せています。

  • 成約件数:2022年950件 → 2024年1,024件
  • 坪単価:391.9万円 → 459.2万円(+17%
  • 平均成約価格:5,758万円 → 6,998万円(+21%

詳細データ|2012年比で2倍以上に上昇

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年度件数坪単価(万円)価格(万円)専有面積(㎡)築年数取扱高(億円)
’241,024459.26,99850.3725.4716.6
’23992418.96,48351.1523.8643.1
’22950391.95,75848.5623.4547.0
’12664202.53,08550.3719.56204.9

新宿区の中古マンションは2023年度に成約平均坪単価が400万円を超えました
2012年と比較すると、坪単価・成約平均価格は倍以上に、取扱高は3倍以上の上昇率となりました。

価格上昇の主な要因
  • 「フロー」から「ストック」を重視する国の政策(2006年~)
  • 2%のインフレターゲット(2013年~)
  • マイナス金利政策(2016年~2024年)
  • コロナ禍での金融機能強化法に基づく公的資金投入(2020年~)

参照元:国土交通省HP「住生活基本計画」※別のサイトにアクセスします

新宿区の中古戸建相場と成約動向

件数・価格・土地面積の推移(’22→’24)

中古戸建は成約件数・価格ともに堅調に伸びています。

  • 成約件数:2022年57件 → 2024年72件
  • 平均成約価格:8,100万円 → 9,754万円(+20%
  • 平均土地面積:71.9㎡ → 81.1㎡

供給量が少ないことから、戸建は人気が集中し、成約までのスピードも比較的速い傾向があります。

詳細データ|価格・件数の推移と築年数の進行

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年度件数価格(万円)土地面積(㎡)建物面積(㎡)築年数取扱高(億円)
’24729,75481.1197.5422.670.2
’23569,08872.2896.8818.650.9
’22578,10071.8996.2917.746.2

注目すべきは築年数が年度ごとに古くなっている点です。
2024年の平均築年数は22.6年でした。
これは、木造住宅の法定耐用年数22年を上回る数値です。

通常、法定耐用年数を超えた一戸建は土地として販売されることになります。
しかしデータを見ると、法定耐用年数を超えた建物でも、一戸建として需要がある、と考えられます。

築年数の経過した一戸建は、今後販売戦略が変わっていく可能性が高いです。

新宿区の土地相場と成約動向

成約件数・坪単価・平均価格の推移

土地の取引件数は大きく増え、価格も上昇傾向にあります。

  • 成約件数:2022年32件 → 2024年57件
  • 坪単価:321.2万円 → 397.0万円(+23%
  • 平均価格:1億653万円 → 1億2,731万円(+19%

相続や遊休地を抱えている方にとって、売却を検討する好機といえるでしょう。

詳細データ|新宿区土地取引の特徴

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年度件数坪単価(万円)価格(万円)土地面積(㎡)取扱高(億円)
’2457397.012,731106.0072.6
’2326340.59,13788.6923.8
’2232321.210,653109.6234.1

新宿区の土地取引の平均土地面積は100㎡以上です。
一方、戸建の場合は70~80㎡が土地面積の平均値です。

土地と一戸建の取引では、購入顧客層が異なるという特徴が見えてきます。

新宿区における主要な土地購入顧客層
  • 開発業者(2~3分割後に新築戸建を分譲)
  • 投資家(一棟マンションを建築)

新宿区は法律上、3階建の木造一戸建が建てられるエリアが多い為、開発業者は有望な顧客です。
また、融資を受けて賃貸用アパートや一棟マンションを建築する投資家からの需要も旺盛です。

建築費の上昇が続いていますが、影響はみられず、成約価格も上昇を続けています。

成約データで見る新宿区の不動産相場まとめ

新宿区ではマンション・戸建・土地のいずれも価格が上昇

【マンション】

成約件数は増加。坪単価・平均価格とも上昇。

【中古戸建】

平均価格が上昇。平均土地面積は80㎡前後へ拡大、平均築年は22.6年に。

【土地】

成約件数・坪単価ともに上昇し、平均面積はおおむね100㎡前後で推移。

金利環境の転換があった2024年も、全体として上向きの流れは維持されています。

無料査定のすすめ ※個別の条件によって価格は変わります

不動産価格に影響する個別要素
  • マンション:分譲会社/階数/駅距離
  • 中古戸建:施工グレード/室内状況
  • 土地:接道要件/セットバックの有無/地形

市場が堅調に推移している今だからこそ、早めの行動が有利な売却につながります。
特に新宿区は需要の厚みがあるため、まずは査定を依頼し、実際の相場を知ることが第一歩です。

本記事の出典・参考記事

著者:宮下 峻

執筆者 宮下 峻

株式会社TERASS/宅建士/不動産売却専門

日々の売却サポートで得た実務経験を踏まえて、読者の方に役立つ情報をお届けします。

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